ファイヤー日記

ファイヤー後藤のファイヤー日記です

真価が問われる失敗後

失敗後の、転び方、起き上がり方が上手な人間は強い。失敗を糧に成長できる立派な起業家・投資家もいますが、失敗を挽回しようと、悪い方向性で我武者羅に頑張ってしまい、音信普通になったり、業界から蒸発してしまう人間も少なくない。家に帰るまでが遠足の本質であって、それと同様に、関係各所に説明責任を果たして、ちゃんと謝って、次の挑戦に取り組むまでが、失敗の本質なのではないか。という自戒です。

 

ホームランを狙っている野球選手でも、百発百中でホームランを打つのは大変難しいし、三振ばかりで落ち込む時期もあるかもしれません。そんなときに、助けてくれるのは、チームメイトだったり仲間だと思います。投資家と起業家の関係性も、監督と選手のような関係ではなく、ピッチャーとキャッチャーのような関係に近いのではないでしょうか。バッターボックスに立ち続けて、傷だらけの人間がいたら、どうにかして支え合える仲間になりたいです。

 

大小の差はあれど、失敗をしないスタートアップは存在しないし、どんなに立派な起業家・投資家も、きっと、目を背けたくなるような大失敗の経験があると思う。ただ、成功している人は、失敗を乗り越えてきている。失敗後の行動で、真価が問われる。失敗したら、素直に、誠実に、ちゃんと謝ろう。という自戒です。身近に音信不通になったり、蒸発しそうな人がいたら、お茶したり、筋トレしたり、ご飯に行くのは悪くない。六本木の銀だこ、渋谷の丸亀製麺はパワースポットです。

 

ネガティブモードに突入すると、引きこもったり、萎縮したり、負のスパイラルから抜け出せなくなってしまう人は、自分なりに抜け出すコツを覚えるのが結構大事な気がしています。失敗しないようにすると、挑戦できなくなるし、人生が退屈になります。沢山失敗することを前提に、沢山失敗しながら、転び方を覚えていくうちに、起き上がるための腹筋も強化されるし、人生も楽しくなると思います。そろそろ夏だし、腹筋をバキバキに割りたい。

投資家と起業家の関係

投資先を選ぶのではなく、起業家に選んでもらえる投資家にならなくてはならないと、某スタートアップのオフィスで感じました。当然のことなのですが、改めて、スタートアップのCEOに対面で言われると、自分自身の視野の狭さを痛感せざるえないです。同世代であり、いつも直接的に意見をくれる彼には感謝しています。

 

独立系のベンチャーキャピタルとは異なり、CVCと呼ばれる、コーポレートベンチャーキャピタルでは、IPO等やEXITよりも、事業シナジーが重要視される場合もあるかもしれません。ただ、事業シナジーが欲しいという理由で投資先を選ぼうとしても、一方的な押し付けになってしまった場合、起業家には株主として選んではもらえないと思っています。

 

欲するよりも、まずは与えること。欲しがるよりも、まずは相手の立場で考えて、選んで頂くに値する価値があるかを考えること。当然のことなのですが、文字に起こしてみると、自己中心的になってしまっていたと感じざるえないです。自分自身の人間としての未熟さを反省し、良い信頼関係を築けるようにします。本当に基本的なことなのですが、人格、誠実さ、素直さ、とても大切だと再確認できました。

 

起業家に選んでもらえる投資家になるには、誠実な投資家になること、誰よりも最初に起業家に会うことが、大切ではないかと思っています。まずは自分自身が、ちゃんと、少しずつ変わっていきます。コーポレートベンチャーキャピタルでは、立派なインキュベーション施設を作るとか、資金を沢山投入するといったアイデアもあるかもしれませんが、最終的には、投資家としての人間性や信頼関係が試されると、やっと心底信じられるようになりました。

 

家入さんは、経営者になるためには哲学を勉強すること、ストーリーを語れることが重要だと言っていた気がします。また、太河さんのブログには、スタートアップはサバンナの動物と似ている、と書いてありました。サバンナでは、自分自身で獲物を獲得できない限り、簡単に死にます。サバンナの動物に、動物園とのシナジーを語っても、やはり、全然共感は得られないと思います。

 

小学生のような文章になってしまいましたが、要は、まずは自分自身が、ちゃんとした人間になること。サバンナで生きることを選んだ動物に、動物園のルールを押し付けないこと。物事を短期スパンではなく、長期スパンで考えること。信用を蔑ろにしないこと。そして、起業家との良い信頼関係を築いていくことを、ここに表明します。